空はなぜ青く見えるのでしょう?
雲はなぜ白く見えるのでしょう?
モノに色が付いているわけでは無く、何らかの光を見る事によって私達は色を感じているのです。
空が青く見えるのは、恐らく短い青い波長ばかりが見えているのであろう・・・。
雲が白く見えるのは、恐らく全ての波長の総和で見えているのであろう・・・。
元々の光源である太陽光は色々な波長を含んでいるので、青く見えているのだとしたら、それ以外の波長がフィルタリングされたのか、なんなのか・・・でもフィルタリングされたのだとしたら、他の波長は地上に降り注いではいない筈なので・・・??
・・・などと考えるようになってもらえているのであれば、このサイトを作った甲斐があり嬉しい限りです。
じゃあまず、なぜ空には短い波長ばかりが見え、結果として青く見えているのか?と言うのを説明します。
地球は気体の層に取り巻かれています。この中には体積比率で窒素が約80%+酸素が約20%+アルゴン+水+その他・・・で構成されています。
太陽光が地上に届くまでには、この層を無事通過しなければいけないのです。
まず太陽光が地上に到達する第一関門として窒素と酸素からなる層があるのですが、それらの分子は光の波長よりも十分に小さい為、反射では無く『レイリー散乱』と言うのが起きます。
レイリー散乱の影響は波長が短いほどかなり大きいので、ここでは短い波長の光の色ばかりが見えるのです。
短い波長の可視光線と言えば紫~となるのですが、人間の目には加法混色の結果として『空が青く見える』のです。
(ここで全ての短い波長が散乱されてしまう事は無く、地上にも短い波長は届いています。)
高い山頂などの空気が澄んでいる所では、空の色は『青色』では無く、本来のレイリー散乱の結果である『藍色』に見えます。
次に雲が白く見えている(=全ての波長が見えている)について説明します。
『空』の上端から更に地上よりの下方に行くと、今度は水蒸気(水、氷)の層があります。
空中に浮いている水蒸気の塊の事を私達は『雲』と呼んでいる訳ですが、この水蒸気の分子は波長と同じくらいの大きさの為、今度は『ミー散乱』と言うのがが起きます。
ミー散乱は波長依存性が無い為、全ての波長が同じように散乱し、その総和として『白色』として認識されるので雲は白く見えるのです。
しかし雲が厚い場合は太陽光を十分に通せない為、グレーや黒っぽく見える時もあります。
また朝焼けや夕焼け時には、それらの色を映しこんで赤っぽくも見えたりするのです。
・・・と、難しい言葉『散乱』でお茶を濁した感もありますが、散乱に関してはまた別の記事で紹介したいと思います。
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