昔々、かの有名なアイザック・ニュートンは「光線に色はない」と言いました・・・
小さい頃からマンガ、TV、映画などを見ている私達は、『レーザーの軌跡は見える』と勘違いをさせられて育ってきました。
同じ様な勘違いが『宇宙空間での爆発後の炎上シーン』。
宇宙空間は酸素が乏しいので、強い酸化である『燃焼』と言う現象は起きないのです。だから炎が発生する事は無いのですが・・・。
宇宙空間などでの炎上などと同じで、レーザー光が見えると言うのは、派手に見せる為のただの演出なのです。
映画を見てて、例えば爆発シーンに炎などがなかったり、レーザー兵器からレーザー光が見えなかったら、何かスクリーン的には寂しくて、きっとあなたは不満を感じてしまいますよね?
レーザーは光の一種です。人工的に増幅されて制御されたコヒーレントなだけの、”ただの光の一種”なのです。
もしレーザーの軌跡が見えるとしたら、他の全ての光も軌跡が見えそうなものですよね?
もし色々な光の軌跡が見えるとしたら、あなたの目の前は常にそれらでゴチャゴチャとしてしまう筈ですよね?
実際、そうでは無いですよね??
光を発しているモノ、例えば強力なライトなどを前から見ると、確かに光が見えます。
ライトの光が当たっている所も明るく見えます。
しかし横から見てその『軌跡』は見えるでしょうか?見えないですよね?
「・・・でも。」と、あなたが反論したい気持ちはわかります。
野外イベント、格闘技の試合、音楽のコンサート、クラブなどでレーザー光線が飛び交って、まるで『レーザーの軌跡が見えている様な気がするシーン』の事ですよね。
こんな・・・。
よくそのシーンを思い起こして欲しいのですが、周りに何かドライアイスとかでスモークの様なものを焚いていませんでしたか?
そうです、レーザーはスモークなどを通過した際に、そのスモークの粒子に当たり光を散乱させるのです。そしてあなたはそれを見ているのです。
見えているのはレーザー光自体ではなく、それによって引き起こされた空中に浮かんでいるチリの反射光や散乱光なのです。
その軌跡っぽい所を見ると、何かチリチリして見えませんか?
光自体が見えているのだとしたら、光速度は約30万km/秒な訳ですから、そんな速過ぎる動きは目に見える筈はありません。それはチリの動きが見えているだけなのです。
たまに軌跡が薄くなったり途切れている所もありますよね?それはチリの濃度が薄い所があるからなのでしょう。
その様に見えるのは光の明暗のコントラストがあってこそなので、暗い所であれば比較的見易く、そしてその様な現象を引き起こすハイパワーのレーザーポインターの様に光源が強ければ強い程、見易くなると言うのは事実です。
レーザーが通過した所、即ちレーザーの軌跡上にしかそれは起きない為、ある意味『レーザーの軌跡が見える』と言っても過言では無いのかもしれませんが・・・『レーザー光線自体の軌跡が見えている訳では無い』のです。
と、ちょっと煩い禅問答の様になってしまいましたが、光自体は見えないので、レーザー光の軌跡も見えないのです。
でも、その様に見える事があるのも、これまた確かに事実なのです!
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