20世紀最大発明の一つである『レーザー』。
21世紀はレーザーを含む『光の時代』と言われていますが・・・知っていましたか??
実際、現在のICT社会へはインターネットの光通信、DVDなどの光磁気ディスク、超精密加工であるマイクロマシニングなどの分野で大貢献しています。
またエネルギーの分野でも、今後大活躍が期待されています。
では、その『レーザー』って何なのでしょう?
レーザーは英語では『LASER』と書かれます。
これは・・・
Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation
“誘導放出による光増幅”と言う英語の頭文字の組み合わせなのです。
1957年に米国のゴードン・グールドが名づけました。
『レーザー』は普通の光と何が違い、何が凄いのでしょうか?
太陽光などの自然の光は、プリズムを通して見ると赤から紫までの多数の色(波長)に分かれます。
それと違いレーザーは、単波長(一色の光だけ)を人工的に取り出して増幅させたものです。
だから単波長で且つ高エネルギーなのです。
あるガスや固体を電気などで励起し、その励起状態から元の状態に戻る時に誘導放出された光を、増幅させた光を制御させて取り出すのです。
下記の動画を見て下さい。
Principe du laser
Uploaded by odemure
①グリーンのオタマジャクシの様なエネルギー(=励起源)が、中心にあるピンクの直方体(=レーザーロッド)に当たり続けます。
②エネルギーを受けた直方体は、ピンクから赤の興奮状態(=励起状態)に変化(=遷移)します。
③興奮状態は異常状態なので、元に戻ろうと赤い興奮の粒を四方八方に撒き散らします。
④撒き散らされたエネルギーを、両端に2枚のミラーをセットする事により閉じ込めます。(=共振器)
⑤閉じ込められたエネルギーは位相が合い、増幅されています。・・・と、上記のエネルギーを取り出したものが、『レーザー』と言う凄い光なのです。勿論、両端とも全反射ミラーと言う訳では無く、射光口の方は全反射では無い『ハーフミラー』が使用される事になります。
この様なプロセスを経て出来た凄い光である『レーザー』は、普通の光とは異なります。
凡そのイメージは下記を参考にして下さい。
上図が普通の光のイメージで、下図がレーザー光のイメージとなります。
それらの違いによりレーザーは、下記の4大特徴を持ちます。
1)単色性
普通の色々な色の光(=波長)が含まれている光と異なり、一色の光だけ(単波長 )しか含まれていない
■応用分野 = 分光分析、同位体分離
2)指向性
普通の光は拡がってしまうのに対し、レーザーは方向性があり且つ拡がらない
■応用分野 = 『レーザーポインター!』、光通信、レーザーレーダー、レーザーレーダー、光ディスク
3)干渉性
波長や時間の波(=位相)が揃っている
■応用分野:ホログラフィ、精密計測
4)集約性
レンズなどの光学的手段を用いれば、理論上『回析限界』まで絞り込む事が可能である為、高いエネルギー密度の実現が可能
■応用分野 = レーザー加工、レーザーメス
上記の指向性などというレーザー光の特徴を利用し、照準を合わせたり、遠隔指示をするのがレーザーポインターと言えます。
普通の光だと拡散してしまいますが、レーザー光は拡がらずに進む強い光の為、遠方でもはっきりと見える訳です。
普通の光と、凄い光である『レーザー』、それぞれの違いをわかってもらえたでしょうか?
レーザーって、とにかく凄いのです!
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