夏になるとよくこんな話題が取り上げられます。
『夏には涼しい白い服がオススメ! 』なんて。
服だけじゃなく、日傘も白が良いだとか、いや、黒が良いだとか・・・。
どうして白い服は涼しいのでしょうか?
逆に、どうして黒い服は暑く感じるのでしょうか??
勿論、条件が変われば話は全然異なります。
素材などが変われば色以前の話になりますし、室内と室外でも異なります。
基本的に『炎天下で活動する場合、身に着けている服の色だけを変えた場合、暑くなったり涼しくなったりするのか?』と言う事で考えてみましょう。
・・・色がああだこうだという前に、このブログらしく、まず光の方から考えていきましょう。
何で白く見えるんでしたっけ?何で黒く見えるんでしたっけ・・・??
光と言うのは足せば足す程、『光の三原色』により色としては『白』く見えるのです。
これは絵の具などを足していくのとは真逆で、明るくなるので『加法混色』と呼ばれています。
逆に、光が引かれれば引かれる程、色は暗く、『黒』くなっていきます。
ここで足したり引かれたりしている光の要素が『波長』なのです。
人間の目は緑の波長(500~570nm付近)が目に飛び込むと『緑色』に感じ、赤い波長(610~780nm付近)が飛び込むと『赤色』と感じるのです。
そして様々な波長が交じり合い『加法混色』されると、感じる色は色の足し算で変化し、その明るさ自体もどんどん高くなっていくのです。そしてその最高が『白色』となるのです。
色が見える為には三つの要素が必要で、それは『物体』、『光源』、『視覚』となります。
ここでの『光源』 は『太陽』と言う事になります。
太陽は満遍なく全ての波長を持っているので、その波長が『物体』の表面で全て跳ね返されたらそれぞれの波長の色の足し算で、結果として『白』く見えます。
逆にほとんど跳ね返らなければ最も暗い色、『黒』として見えるのです・・・。
『視覚』とは見ている人の目の特性なので、ここでは無視しても良いでしょう・・・。
・・・はい、ほとんど答えが出てしまいましたよね?
『涼しい』、『暑い』と言うのは『太陽光』が生み出しています。
『太陽光』が吸収されればされるほど『黒』に見える訳です。だから『暑い』訳です。
逆に『太陽光』が吸収されず、反射されればされるほど『白』に見える訳です。だから『涼しい』訳です。
但し、ここで注意!
基本は上記の通りなのですが、『目に見える波長は全体の中の一部分のみ』と言う事実です。
人間の目は凡そ400-700nmの範囲しか見え無いのですが、太陽光に含まれるのはもっと短い紫外線や、長い赤外線など色々とあります。
実は熱を感じるのは波長が長い赤外線などが主となるので、もし白い服でも赤外線などを吸収する性質がある例外的なものがあれば、白くてもむしろ『暑く』なる訳です。
逆に黒くても赤外線などを反射する素材であれば、黒いわりにそんなに暑くならない事になります。
因みに日焼けの原因となる紫外線も400nm未満で見えない為、 光を全部防御している様に人間の目で見えていたとしても、実は肌に当たっていると言う事もありえますので注意してくださいね!
『色』と言うのは『人間の目に見える波長域』と言う、光の中でもとても狭い所だけでの話しなのですから。
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