学校の教室には必ずありましたね。
書くチョークはちょっと力を入れるとボキッと折れて、大抵書きたくて書いている訳では無いのでイライラさせられたものです・・・。
粉が舞い散る黒板消しは、むせながら掃除させられたものです・・・。
爪を立ててキーキーッと音をたてて嫌がらせをしたものです・・・。
と、そんな郷愁に浸るのは後回しにして、今一度冷静に黒板を思い出して欲しいのですが・・・。
「黒板って黒色でしたか?」
と、これが本題。黒板って”緑色”の『緑板』じゃありませんでしたか?
何々・・・。
あなたのは『緑板』でも無く『ホワイトボード(白板)』、もしくは『ガラスボード』だった?
あなたのは本当に『黒板』だった?
・・・。
それはさておいてしまい、今回は黒板がなぜ緑板なのか、なぜ色々と緑って言ってもらえないのかの謎を紐解いてみる事にしましょう。
(それとも緑板が黒板なのですかね。まあ、どっちでもいいか。)
黒板の原型は明治元年頃まで遡らなければいけない様です。
当初は寺子屋で教育目的で石板に漆を塗った『漆板』と呼ばれるようなものでした。
以降、木板に墨汁を塗った黒い『黒板』と言うのが誕生しました。
その後紆余曲折があり、黒板を統括する為に『全国黒板工業連盟(JCIA)』が結成され、当時まちまちだったのを日本工業規格のである『JIS S 6007』にて統一されたのです。
そのJIS S 6007にて1954年(昭和29年)に『黒板は緑色』と制定されたので、今ではすっかり緑色になっている訳です・・・。
・・・でも何ででしょうね?
色が緑に変わったのは材料とか製法の関係もあるでしょうが、恐らく『目に優しいから』なのでしょう・・・。
『緑板』だと語呂が悪いから、『黒板』と呼び続けているのは、まあ愛称的なものなのでしょう・・・。
所で、身の回りには緑なのに緑って呼ばれないものって多くないでしょうか?
例えば代表的なのは『青信号』。
最近は微妙な色のもありますが、でも青か緑かって言ったら、断然『緑』じゃないですか??
これもどうしてでしょうか?
実際に日本の交通法規では、青信号は『青色の灯火』と言う表現で文章化されています。
あれが・・・青色?
色味と言うのはある程度の幅がありますよね?
実は信号にも『国際照明委員会(CIE)』と言う公式団体による国際規格があり、『赤・黄・青・白・緑』の5色しか使えないとかの規定がされていたりするのです。
・・・そしてですよ、その中の『青』の仕様範囲の中に、現行の信号に使用している『緑に見える色』は入っているのです!
だから国際的には立派に『青色』な訳です!!
(じゃあ、その中の緑って・・・??)
だから青信号には、本当の『真っ青』な色は使用できないけれども、現行の青色は、正に青として認めざるを得ないわけです。(!)
その他にも青と緑の狂想曲(!?)ってありますよね?
例えば緑のレタスやキャベツなどの『青野菜』・・・。
例えば緑の『青虫』などなどなど・・・。
昔に遡ると日本には『緑』って言う単独の色の概念は無かったんですね。
青~緑系の色は区別せず、それらは全て『あお』としか呼ばなかったのです。(今でもかなり年配の方には緑色でも”あお”って言う人はいますよね。)
緑って、実は最近の色なんですね。
昔からの概念を考慮すると、ますます青信号はあの色であの呼び名で良かったのです。
・・・黒板も危うく『青板』になってたかもしれないですね。
色の範囲も定義の仕方によっては、目と頭と口と全てがバラバラになってしまうかもしれないのでご用心を。
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