あなたは『レーザーディスク(LD)』を覚えていますか?
今思えば、カラオケが流行り始めたのはレーザーディスクのお陰なのでしょう。
当初の本に記載してある文字を見ながら歌うと言う原始的なスタイルから、オールインワンで動画を見ながら歌える様な画期的な進化を与えてくれました。
知っていましたか?
そのレーザーディスクのプレーヤーの生産が、ついに2009年3月で終了してしまうのです!!
そしてもうレーザーディスク自体の新規生産は終了してしまっているのです・・・。
実は『レーザーディスク』は一般名では無く、パイオニアの登録商標なのです。
(正式な規格名としては『レーザービジョンディスク』との事です。)
(ソニーの『ウォークマン』やニチバンの『セロハンテープ』などと同じ親しまれ方ですね。)
この技術自体は1977年にオランダのフィリップスが開発したもので、1981年に日本ではパイオニアが初めてレーザーディスクプレーヤーの販売を開始しました。
その当時のキャッチコピーは何と、かなり斬新な『絵の出るレコード』(!!)ですから凄く時代を感じさせますよね。
発売当初はピックアップに封入された小型のガスレーザーが使用されていた為か、サイズが超大きく、超重く、超高価でした。
その後レーザー自体が進化し、1983年からいわゆる半導体レーザーが採用されたのを機に商品の小型化や低価格化が進みました。
これを見ればレーザーディスクの誕生当時から、その青春期が見て取れる事でしょう。
今まで国内で約360万台のレーザーディスクプレーヤーが販売されてきました。
カラオケのみならず映画鑑賞などでも、高価ながらもレーザーディスクの方が好まれ、1990年代にはその黄金期を築き上げました。
その後、ライバルの台頭により、その存在は段々と色を失っていく事となるのです・・・。
最初のライバルが後追いで出てきたいわゆる『ビデオ』ですが、当初は画質が優れているレーザーディスクの勢いを止める事は出来ませんでした。
しかしながら、レーザーディスクはレンタルなどが一切禁止されていた為、安価で且つ録画などが出来る汎用性のあるビデオがジリジリ追い上げてくるのです・・・。
カラオケでも次第に曲数が物理的に有限なレーザーディスクから、膨大で最新の曲数を誇る『通信カラオケ』に取って代わられてしまうのです・・・。
更に追い討ちを掛けたのが画質も遜色無い『DVD』。
身の回りで良く目にするCDやDVDの直径は同じでたったの12cmしかありませんが、これに対してレーザーディスクは、ななんとの直径30cmの巨大円盤!
レンタル禁止、録画不可、レーザーディスク自体もプレーヤーも大きくて高い・・・。
そして最後に圧倒的な画質を誇る近年の『Blu-Ray』が止めを刺してしまい・・・、終了。
最後まで生産を続けてくれるパイオニアさんも「生産に必要な専用部品の調達が困難となってきたため、”やむなく”生産を終了・・・」との事なので、何か悲哀を感じてしまいます。
それにしても光ディスク業界の立役者が消えていくのは寂しい限りですな・・・。
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