私達は『目』でモノを見ている訳ですが、その目の構造はどうなっているのでしょうか? 目の外の世界 => 角膜 → 瞳孔・水晶体・ガラス体 → 網膜 → 視神経・細胞 → 脳
網膜まで辿り着いた情報は、下の二種類の細胞を通し、光から電気信号に変換されて脳に伝えられます。
1)杆体細胞 ・・・ 明暗を認識
2)錐体細胞 ・・・ 色を認識
杆体細胞は1億2千万個 もあり、1光子から認識する事が可能です。つまり光が全く無い暗闇と、ほんの僅かな光がある闇との差がわかるほど高感度なのです!!
これに比べて錐体細胞は500万個しかなく、100光子~しか認識する事が出来ない低感度なのです。
明暗差の認識があまりにも鋭敏過ぎるので、比べると色差の認識は鈍いように思われますが、それでも人間の目は150万色以上の違いを判別する事が出来ます!
これは数nm(ナノメーター)と言う微少な波長差(=色差)を判別出来ると言う事を意味し、その性能はそんじょそこらの機械を凌駕してしまうのです!!
人間の目は、本能的に光るモノや動くモノにはとても鋭敏に反応します。
これは厳しい野生環境を生き抜く為に、自然淘汰されない様に発達させ続けた素晴らしい賜物です。
更に、人間は哺乳類の中では例外的に色を感じる『色覚』が三つと発達しています。
しかしそれには環境に適応する為の紆余曲折があったのです。
生物が色覚を持ち始めたのは、カンブリア紀の魚類などが生まれた頃と言われています。
水中で生き抜く為には明暗だけで無く、色の違いを見抜く必要があった為に色覚が発達したと考えられています。
その頃から多くの魚は、赤・緑・青・紫外の四つの色覚を持っていました。
その四つの色覚は哺乳類へも受け継がれたのですが、長年の夜行性の生活では明暗の識別が中心となり、緑と紫外の二つの色覚が失われてしまいます。
しかしその後、樹上などで生き抜く為には、緑の木々の中で採食をする必要の為か、緑の色覚が回復して今の赤・緑・青の三つの色覚となりました。
その三つの色覚は、人間の目の奥にある『錐体細胞』と言う視細胞(視神経)により脳に伝達されます。
そしてその錘体は3種類から成り立ち、下記の様にそれぞれが違う波長にピークを持っています。
S錐体 = Sort錐体 = 青色のセンサー = 437nm
M錐体 = Middle錐体 = 緑色のセンサー = 533nm
L錐体 = Long錐体 = 赤色のセンサー = 564nm
(・・・あれ、何かに似ていますよね?
そうです、TVなどのRGB構造と同じです。むしろ逆に、TVなどは人間の目の性質を参考に作られているのです。)
と、こんな感じで、人間の眼は生き抜く為に必要な色である赤や緑を中心に識別出来るように進化してきたのです。
強く念じ続ければ、いずれ人間は透視能力も身に付けられるのかもしれません。
何世紀後にかは・・・。
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